My Sister's Machine

[Discography]
1st Diva (1992)
2nd Wallflower (1993)
(ここに紹介した作品は全て持っていて、未聴のものはありません)

[関連の深いジャンル]
Grunge, Heavy Metal, Alternative Metal

前回のAlice N' Chainsの記事でも少し触れたバンドです。

レイン・ステイリーが率いるAlice N' Chains(AICとは別のバンド)で
ギタリストを務めていたNick Pollockとシアトルの正統派メタルバンドである
MistrustにいたOwen Wright(G.)とChrist Gohde(Dr.)を中心に結成されました。

バンドは結成されたのは1989年で、ベーシストはChris Ivanovichという人でした。

メンバーの構成からもわかるとおり、このバンドのルーツはメタルであって、
多くのシアトルバンドに見られるパンクやBlack Flagからの影響はほぼありません。

そういう点からするとAlice in Chainsに近いルーツを持っていると言えます。

彼らのサウンドはBlack Sabbathをルーツに思わせるダークなメタルながらも、
Alice in Chainsほどドロドロとはせずに、直線的な攻撃性を感じさせます。
そしてメロディに英国HR/HMのような独特のメタル的哀感を持っているのが特徴です。
このあたりにRainbowや"Burn"期のDeep Purpleを少し連想したりもしますし、
その直線的な攻撃性からはMotorheadなども思い浮かんでくるところです。

メタリックなグランジは数あれど、このタイプの哀感を持った
メロディを書くグランジバンドというのはほぼいないのですよね。

そういう意味では、彼らは最も「メタルらしい」グランジバンドと言えるかもしれません。
どことなくその音楽性にメタル的な美的感覚というものが残っているのですよね。

それに共通するものを持っているものにAICの"Facelift"アルバムがありますが、
そこからドロドロ感をある程度取り去り、そこにストレートな攻撃性と
強烈なうねりを持ち込んだのが彼らの音楽性とも言えるかもしれません。

ちなみに1989年のライヴ音源ですでに"Diva"の収録曲が演奏されており、
結成当初からこういった音楽性であったと解釈することができます。

さて、そんな彼らの1stアルバムである"Diva"ですが、
とにかく耳に残るのがワウをひたすら多用していることです。

そして、同時に強烈なグルーヴ感もこの作品を特徴づけています。
多用されたワウもそのグルーヴをかなり強く後押ししています。

グランジというとSoundgardenの"Badmotorfinger"に代表されるように、
聴く者を音の渦の中に巻き込んでいくようなグルーヴが魅力の1つですが、
まさにそれに匹敵するだけの強烈なグルーヴを持っているアルバムです。

特にオープニングの"Hands and Feet"から"Pain"へと流れ込む様は圧巻です。
メロディのほうはそこまで強く耳に残るほどではないのですが、
豪快なうねりとヘヴィネスに飲み込んでいくだけの力があります。

また、やや意外ながら"Wasting Time"などの曲ではStone Temple Pilotsの
"Core"にあるようなサイケ感のある浮遊感をチラリと覗かせることもあります。

ということで、1stからはまずはこの2曲を紹介いたします。
("Pain"については最後の埋め込み動画のほうで紹介します)

My Sister's Machine - "Hands and Feet" (1992) [from "Diva"]

My Sister's Machine - "Wasting Time" (1992) [from "Diva"]
1989年のライヴ音源の映像もあります)

2ndでも1stの頃の基本的な部分はあまり変わりはしませんが、
ワウが1stよりも減り、またグルーヴの質に変化が出てきます。

1stが"Badmotorfinger"のようなグルーヴであったとするなら、
2ndはGruntruckのようなグルーヴに近づいたとも言えそうです。
そういう点ではよりメタルらしい方向に行ったとも言えます。

このあたりの変化についてはアルバムの最初を飾る
"Inside of Me"でも少なからず見て取ることができますね。

My Sister's Machine - "Inside of Me" (1993) [from "Wallflower"]

これと前に紹介したGruntruckの"Tribe"を聞き比べると、
両者の共通性と違いの両方が見えてきて興味深くもあります。

Gruntruck - "Tribe" (1992)

歌としてのわかりやすさや主張という点では
1stよりもすんなりと入ってきやすくなった感があります。

特にこのシングルにもなった"Enemy"は2ndの良さが出ています。
歌モノとしての良さとヘヴィネスが上手く両立しています。

バンドは残念ながらこの2ndを出した後で活動を停止しました。

My Sister's Machine - "Enemy" (1993) [from "Wallflower"]

この"Enemy"以外で彼らの作ったミュージックビデオは以下の2つです。

My Sister's Machine - "I'm Sorry" (1992) [from "Diva"]

My Sister's Machine - "I Hate You" (1992) [from "Diva"]

どちらもビデオの雰囲気はいかにもグランジらしいですね。
"I Hate You"はいくつかの4文字言葉が歌い直されています。

1st・2ndともにいい作品ではありますが、1stで彼らが見せていた
独特のグルーヴが2ndになって少し失われたのは残念でもありますね。

1stと2ndのどちらかを選ぶとしたら、やはり1stを推したくはなります。

それでは最後に彼らの1stの2曲目である"Pain"を貼って終わります。
この曲は1曲目からの流れも踏まえて聴くと特にいいです。

ちなみにバンドは2010年に再結成して今もライヴ活動を続けています。

My Sister's Machine - "Pain" (1992) [from "Diva"]


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