サイケデリックロックができるまで 番外編

ここでは「サイケデリックロックができるまで」シリーズを書くうえで、
紹介候補に挙がったものの惜しくもボツになった4曲を紹介します。

今回は全7記事と大規模なシリーズになったこともあって、
候補に挙がった曲やバンドはけっこう多かったのですよね。

ただそれを多方面から見て紹介すべきかどうかを考えて、
その中でやむなく枠から外した曲がいくつかありました。

まずはThe Five Americansというバンドの"I See the Light"という曲です。
1965年の後半の段階でシングルとしてリリースされています。

The Five Americans - I See the Light (1965) [Garage Rock / Psychedelic Rock]


サイケを語るうえで難しいのは、ガレージロックとの境界線なのですよね。

この曲は間違いなくガレージロックではあるのですが、
サイケと呼んでいいのかどうかを厳密に考えるとやや迷いがあり、
「ガレージ系サイケの先駆的存在」として紹介するには
ちょっと難しいかなと思って枠からは外したのですよね。

オルガンの使い方はなかなかサイケに通じるものがあるのですが。

次はThe Associationというバンドが1966年3月にリリースした
"Along Comes Mary"というシングル曲です。

これもどうすべきかずいぶんと迷ったのですよね。

The Associationというバンドは一般的には
サンシャインポップ(Sunshine Pop)というジャンルで語られます。

このサンシャインポップはサイケデリックポップの兄弟的ジャンルで、
「サイケ感が薄まったソフトサイケ」みたいなスタイルなのですよね。

そしてこの"Along Comes Mary"はサンシャインポップとしてはやや激しく、
なおかつ"Mary"がマリファナを指しているなどドラッグソングなのです。

とすると、サンシャインポップとしてはサイケに近い存在なのですよね。

それゆえ迷ったのですが、音の系統はやはりサンシャインポップで、
サイケの中にはこの路線の純粋なフォロワーが特にいないこともあり、
時期はそこそこ早いもののサイケとして語る枠からは外しました。

The Association - Along Comes Mary (1966) [Sunshine Pop]


このいやに上品っぽいムードがサンシャインポップらしくもありますね。

続いて紹介するのもサンシャインポップ寄りのバンドのThe Cyrkleです。

ただThe Associationが「サイケと呼ぶのは難し」かったのに対して、
こちらのThe Cyrkleは曲によっては完全にソフトサイケと言えるものです。

「The Beach Boys系ソフトサイケのフォロワー」といった位置付けですね。

このバンドはSimon & Garfunkelのポール・サイモンから提供された
"Red Rubber Ball"というサンシャインポップを代表する曲で
全米2位を獲得し、シングルヒットを成功させてデビューします。

それに続けて同名のアルバム"Red Rubber Ball"をリリースし、
その中にはなかなかクオリティの高いサイケポップが多く含まれていました。

アルバムリリースも1966年6月30日と比較的早かったので、
「比較的早い段階で登場したThe Beach Boys系サイケのフォロワー」
として紹介するか迷いましたが、このアルバムはあまり売れなかったこともあり、
シングルが1曲有名なもののバンドそのものもマニア以外には無名だったため、
やむなく紹介枠から外したものです。

ただこのタイプのThe Beach Boys風ソフトサイケポップは
このバンドに限らずこの後かなり多く登場していくのですよね。

とはいえ、あまり売れなかったバンドのほうが多くはありましたが。

でもこの系統の音楽がものすごく好きという人はそこそこいると思います。
春にこういう曲を聴きながら公園の芝生で横になったら最高でしょうね。

The Cyrkle - Why Can't You Give Me What I Want (1966) [Psychedelic Pop]


最後に紹介するのはThe Turtlesの有名曲"Happy Together"です。
1967年1月にシングルリリースされ、全米1位を獲得しました。

系統としてはThe Beach Boys系サイケポップと言えるでしょうかね。

ファンタジー系サイケにも近くはありますが、クラシック色がなく、
こうした透明感重視のサウンドはThe Beach Boysぽくはありますね。

このThe Turtlesは以前にフォークロックとしても紹介していますね。

この曲は紹介枠に含めるかどうかかなり迷ったのですよね。

タイミング的にもこの曲の存在はインパクトはあったでしょうし、
フラワームーブメント的なキラキラとした雰囲気は強く持っている、
ではなんで外したかですが、単に流れの中で浮いてしまったからです;

1967年1月の雰囲気を表現するうえでは最適な曲の一つではあるのですが、
この曲の直接的なフォロワーがあまり見当たらないところもありましたし、
またこの曲はバンドメンバーが書いた曲じゃないのも引っかかりました。

でも最大の理由は記事を作るうえで浮いてしまったためですね。
ファンタジー系サイケの流れに入れるには少々流れが違いますからね。

でも時代の持つキラキラした雰囲気を感じ取るには最高の曲だと思いますね。

The Turtles - Happy Together (1967) [Psychedelic Pop / Psychedelic Rock]


ということで、この番外編の4曲の紹介をもって、
「サイケデリックロックができるまで」のシリーズは終了となります。

いやぁ、さすがにロックの歴史上最大のムーブメントなだけあって、
全7回+番外編とかなりの長編となりましたね。

でもその分だけきっちりと紹介できたかなという自負はありますね。

ということで、サイケデリックロックが形成されるまでの経緯でした!

【関連記事】
サイケデリックロックができるまで 番外編
サイケデリックロックができるまで 第7回
サイケデリックロックができるまで 第6回
サイケデリックロックができるまで 第5回
サイケデリックロックができるまで 第4回
サイケデリックロックができるまで 第3回
サイケデリックロックができるまで 第2回
サイケデリックロックができるまで 第1回

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テーマ : 洋楽ロック | ジャンル : 音楽

コメント

 
かーとさま
紹介の曲、ずいぶんポップな曲調が多いですね。ソフトポップ、サンシャインポップなどとも言われたんですね。2曲目が中間部でまたリコーダーが使われていて印象的です。自分でもたまに吹いたりしていて結構好きなんですよ。
つくづく思うのがやっぱりアメリカの層の厚さ、範囲の広さです。サイケのなかだけでもこんなにいろんなムーブメントやバンドが出ていたというのはすごいですね。
サイケの紹介、7回にわたって大変お疲れさまでした。
とら次郎のとうちゃんさん、こんばんは!

今回はもともと本編中で紹介しきれなかった曲を回したものでしたが、
結果的に1曲目を除いてソフトサイケ寄りの曲が多くなりましたね!

サンシャインポップ、ソフトサイケポップ寄りの曲がメインになりました!(●・ω・)

サンシャインポップではリコーダー的な楽器がけっこうよく使われていましたね!

ほんとサイケデリックムーブメントって幅が広かったのですよね!

今回の記事を通じて、The Beach Boysが提示したサイケポップサウンドが
どのように広がっていったかというのも上手く示せたように思います!

今回でサイケデリックロックの形成の話については完結なので、
次回からはまた別のジャンルをテーマにしていこうと思います!

ではでは、コメントありがとうございました!(゚x/)

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