The Seeds "Pushin' Too Hard" (1965) [曲紹介]
The Seeds "Pushin' Too Hard" (1965)
[Psychedelic Rock / Garage Rock]
ひさしぶりにグランジ以外の楽曲の紹介になります。
今回は60年代サイケデリック/ガレージ系のバンドです。
ロックの歴史を見ていくと多くのムーブメントがありますが、
とりわけ大きかった90年代オルタナムーブメントに匹敵する
ないしはそれ以上に規模が大きかったのが60年代中期からの
このサイケデリック/フラワームーブメントだったと言えます。
音楽的な背景としては、The Beatlesなどによってロックが
より明確に確立されていく中、既存の枠組みを超えた形で
ロックを再構築しようとする動きが多く出てきました。
たとえばインド音楽などの要素やシタールを取り入れたり、
またロックでは使わないような楽器を積極的に使うなど、
それまでなかった動きが急拡大していくようになりました。
また世相の面ではベトナム戦争への反戦ムードが強まり、
"Love & Peace"や自由を掲げたヒッピーと呼ばれる人達が増え、
このヒッピーがサイケデリック・ロックを強く後押ししました。
The Beatlesの"All You Need Is Love"あたりの曲は
当時のムードをストレートに表していると言えますね。
またサイケデリック・ロックを語る上で避けて通れないのが、
当時はまだ合法だったLSD(後に麻薬指定)の広がりです。
サイケデリック・ロックはこのLSDによる幻覚作用を
音楽的に描写したものとも言うことができます。
また一口にサイケデリックと言ってもそのスタイルは様々で、
花が咲き乱れているようなファンタジックな描写もあれば、
暗い部屋の中で幻覚を見ているような暗いものまであります。
このようにサイケデリックロックのムーブメントは
ロック史上最も規模の大きい動きだっただけでなく、
ドラッグロックが最もシーンを席巻した時期とも言えます。
またこのサイケデリックムーブメントの大きな特徴は
それまで主流だったバンドとの対立から起きたものではなく、
大物バンドがこのムーブメントを先導した面にもあります。
The Beatlesをはじめ、The Beach BoysやThe Rolling Stones、
The Byrds、The Who、Small Facesなども大きく寄与しました。
さて、サイケデリック全体の話に偏ってしまったので、
ここらで今回のThe Seedsの曲の紹介へと移ります。
彼らはサイケムーブメントに少し先駆けて登場し、
ガレージロックをベースにサイケデリックな要素を
溶け込ませたサウンドが大きな特徴となっています。
サイケバンドの中にはガレージの流れにあるものも多く、
13th Floor Elevatorsなども同様に位置づけられます。
サイケデリックの曲の中にはサイケっぽくはありつつも、
「危なっかしさ」がそこまで強くない曲もけっこう多いです。
そのためサイケデリック色の強い楽曲であっても、
単純に「ほのぼのとしたファンタジックな曲」
みたいにとらえられてしまうこともよくあります。
そんな中、この"Pushin' Too Hard"という曲は
サイケの持つ「危なっかしさ」が非常によく出ていて、
頭が飛んでるのではないかと思わせる感触があります。
聴いているだけで軽く意識が飛んでしまうような
そんなサイケの魅力の一つを見せる曲でもあります。
The Seeds "Pushin' Too Hard" (1965)
[Psychedelic Rock / Garage Rock]
[Psychedelic Rock / Garage Rock]
ひさしぶりにグランジ以外の楽曲の紹介になります。
今回は60年代サイケデリック/ガレージ系のバンドです。
ロックの歴史を見ていくと多くのムーブメントがありますが、
とりわけ大きかった90年代オルタナムーブメントに匹敵する
ないしはそれ以上に規模が大きかったのが60年代中期からの
このサイケデリック/フラワームーブメントだったと言えます。
音楽的な背景としては、The Beatlesなどによってロックが
より明確に確立されていく中、既存の枠組みを超えた形で
ロックを再構築しようとする動きが多く出てきました。
たとえばインド音楽などの要素やシタールを取り入れたり、
またロックでは使わないような楽器を積極的に使うなど、
それまでなかった動きが急拡大していくようになりました。
また世相の面ではベトナム戦争への反戦ムードが強まり、
"Love & Peace"や自由を掲げたヒッピーと呼ばれる人達が増え、
このヒッピーがサイケデリック・ロックを強く後押ししました。
The Beatlesの"All You Need Is Love"あたりの曲は
当時のムードをストレートに表していると言えますね。
またサイケデリック・ロックを語る上で避けて通れないのが、
当時はまだ合法だったLSD(後に麻薬指定)の広がりです。
サイケデリック・ロックはこのLSDによる幻覚作用を
音楽的に描写したものとも言うことができます。
また一口にサイケデリックと言ってもそのスタイルは様々で、
花が咲き乱れているようなファンタジックな描写もあれば、
暗い部屋の中で幻覚を見ているような暗いものまであります。
このようにサイケデリックロックのムーブメントは
ロック史上最も規模の大きい動きだっただけでなく、
ドラッグロックが最もシーンを席巻した時期とも言えます。
またこのサイケデリックムーブメントの大きな特徴は
それまで主流だったバンドとの対立から起きたものではなく、
大物バンドがこのムーブメントを先導した面にもあります。
The Beatlesをはじめ、The Beach BoysやThe Rolling Stones、
The Byrds、The Who、Small Facesなども大きく寄与しました。
さて、サイケデリック全体の話に偏ってしまったので、
ここらで今回のThe Seedsの曲の紹介へと移ります。
彼らはサイケムーブメントに少し先駆けて登場し、
ガレージロックをベースにサイケデリックな要素を
溶け込ませたサウンドが大きな特徴となっています。
サイケバンドの中にはガレージの流れにあるものも多く、
13th Floor Elevatorsなども同様に位置づけられます。
サイケデリックの曲の中にはサイケっぽくはありつつも、
「危なっかしさ」がそこまで強くない曲もけっこう多いです。
そのためサイケデリック色の強い楽曲であっても、
単純に「ほのぼのとしたファンタジックな曲」
みたいにとらえられてしまうこともよくあります。
そんな中、この"Pushin' Too Hard"という曲は
サイケの持つ「危なっかしさ」が非常によく出ていて、
頭が飛んでるのではないかと思わせる感触があります。
聴いているだけで軽く意識が飛んでしまうような
そんなサイケの魅力の一つを見せる曲でもあります。
The Seeds "Pushin' Too Hard" (1965)
[Psychedelic Rock / Garage Rock]
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