R.E.M. - Imitation of Life 歌詞和訳
◎R.E.M. "Imitation of Life"の紹介
1980年代のインディーシーンにおけるオルタナティブロックの成立、
そしてそれを1990年代にメインストリームに押し上げるうえで大きな貢献をした
R.E.M.の代表曲の1つである"Imitation of Life"の歌詞対訳が今回のテーマです。
R.E.M.で歌詞の和訳を最も紹介したい曲は"Losing My Religion"なのですが、
今回たまたまひさしぶりにこの"Imitation of Life"が気になって、
歌詞を軽く訳していたら新たな発見が多くあったのですよね。
「これってまさに90年代においてスターダムに立った人達が
抱えていた問題が見事に描写されているのではないか」と。
90年代の音楽に詳しい人ならよく知っている話だと思うのですが、
90年代にトップに立ったミュージシャンの人達って、
他の年代と比べて「スター志向」がものすごく弱かったのですよね。
「スターになんてなりたくなかったのにそうなってしまった人」がほとんどで、
それゆえに板挟みになって苦しんだ人達がものすごく多かったのですよね。
Nirvanaのカート・コバーン、Pearl Jamのエディ・ヴェダーを代表に、
そういった悩みに直面した人達がすごく多くいましたし、
そうした感情をストレートに吐露する人もまた多かったのですよね。
そしてそれは91年に大きくブレイクし、アメリカンオルタナティブの代表格として
語られ続けたこのR.E.M.のマイケル・スタイプもまた同様だったことでしょう。
ただこの"Imitation of Life"はその10年後の2001年の曲ということもあり、
「そうした悩みを乗り越えた」立場からの言葉という意味も強く感じます。
またこの"Imitation of Life"、一見すると歌詞がものすごく抽象的なのですよね。
だから何も知らずに読むと「きれいで抽象的な言葉の羅列」に見えます。
でもそこに添えられているテーマを知ったうえで読み返すと、
それぞれの言葉の持つ意図が一気にクリアに見えてくるのですね。
で、この抽象的なところが和訳を書くうえでは非常に厄介で、
どこまで追加的な補完をしてあげるのか迷うところなのですよね。
この歌詞対訳コーナーは「歌詞の意図を伝えること」を最優先しているので、
今回は思い切って意味がわかるための補完をかなり大幅に行っています。
このあたりは今後もその曲の歌詞の性質などに照らし合わせて、
補完を多くすべきかどうかはその都度変えていきたいと思います。
◎歌詞和訳コーナーについて
この歌詞対訳コーナー、実は今回が初ではなく第2回になるのですよね。
一度音楽系の記事を作りたいと思ってコーナーを始めたのですが、
カップ麺ブログと音楽系記事の両立にはどうしても悩むところがあり、
中断していたのですが、今回音楽系の記事をメインにしたいということで、
最も検索ニーズが高そうな歌詞対訳コーナーを復活させたわけですね。
第1回記事のときは「次回はNirvanaの曲で」と予告していたのですが、
今回書きたくなったのがたまたまR.E.M.だったということで、
今回は自分の気持ちを優先してそのままR.E.M.でいきました。
やりたいものをそのままやるというのが、精神衛生上もいいですからね。
R.E.M. - Imitation of Life (2001) [Alternative Rock / Jangle Pop]
このビデオを何も考えずに見ると「なんじゃこりゃ」なのですが、
これを「虚像を演じることで紛い物の人生(=Imitation of Life)を送る人達」として見ると、
背筋がサーッと寒くなるような感覚になってくるのですよね。
そう考えると、これはこれでよくできたビデオと言えるのかもしれません。
R.E.M. - Imitation of Life lyrics 歌詞和訳
Charades, pop skill,
Water hyacinth
見え透いた見せかけに、大衆向けに演じるスキルだけを持った
水栽培のヒヤシンスのような存在
Named by a poet
詩人につけてもらった芸名で
Imitation of life
人生の紛い物を演じる
Like a koi in a frozen pond
まるで凍った池にいる鯉のように
Like a goldfish in a bowl
まるで金魚鉢にいる金魚のように生きている
I don't want to hear you cry
俺は君が泣いている声を聞きたくはないんだ
That's sugarcane that tasted good
甘みを湛えたサトウキビ
That's cinnamon, that's Hollywood
香りを湛えたシナモン、それがハリウッドの住人達なのさ
Come on, come on, no one can see you try
ステージに上がりなよ、君の努力する姿なんて誰一人として見たいとは思ってないんだ
You want the greatest thing
君は素晴らしいものを手にしたがってる
The greatest thing since bread came sliced
パンをスライスする機械を超えるほどに画期的で素晴らしいものをね
You've got it all, you've got it sized
そして君はそれを全て手に入れ、大きな賞から順に並べてる
Like a Friday fashion show teenager
金曜日のファッションショーに出ているティーンエイジャーのように
Freezing in the corner
隅っこで凍えている
Trying to look like you don't try
努力なんてしてないように見せかけるために努力してるんだろう?
That's sugarcane that tasted good
甘みを湛えたサトウキビ
That's cinnamon, that's Hollywood
香りを湛えたシナモン、それがハリウッドの住人達なのさ
Come on, come on, no one can see you try
ステージに上がりなよ、どうせ君が努力してる姿なんて誰にも見えないんだから
No one can see you cry
君が陰で泣いてることになんて誰一人として目を向ける気なんてないんだ
That's sugarcane that tasted good
甘みを湛えたサトウキビ
That's freezing rain, that's what you could
降った瞬間に氷の結晶へと変わる雨、それが君がなりえたもの
Come on, come on, no one can see you try
ステージに上がりなよ、誰も君が虚像を演じてることなんて見えちゃいないから
This sugarcane, this lemonade
このサトウキビやレモネードのような人生も
This hurricane, I'm not afraid
迫りくるハリケーンも、俺は怖れちゃいないよ
Come on, come on, no one can see me cry
さあ行くよ、俺が泣いてる姿なんてどうせ誰も目を向けようとはしないんだ
This lightning storm, this tidal wave
この稲妻が走る嵐も、この津波も
This avalanche, I'm not afraid
この雪崩も、俺はもう怖れちゃいないんだ
Come on, come on, no one can see me cry
さあ行くよ、俺が泣いてる姿なんてどうせ誰にも見えないんだから
That's sugarcane that tasted good
甘みを湛えたサトウキビ
That's who you are, that's what you could
それこそが君自身であり、君がなりえたものなんだ
Come on, come on, no one can see you cry
ステージに上がりなよ、君が泣いてるという事実なんて誰も目を向ける気がないんだから
That's sugarcane that tasted good
甘みを湛えたサトウキビ
That's who you are, that's what you could
それこそが君自身であり、君がなりえたものなんだ
Come on, come on, no one can see you cry
ステージに上がりなよ、君が泣いてる姿なんてどうせ誰にも見えやしないのだから
◎R.E.M. "Imitation of Life"の歌詞和訳の解説
まずは歌詞全体のテーマを押さえておきましょう。
この曲の主人公はハリウッドなどで活躍する女性なのでしょう。
すなわち、虚像を演じることで栄光を手にしている人物です。
だけどそういた姿はまさに見せかけであり、
そこで演じているのは「人生の紛い物」(=Imitation of Life)に他ならないわけです。
そしてそうした姿を演じている主人公は、
「良い姿だけを見せなければならないんだ」という強迫観念に駆られ、
本当は涙を流したり、努力していることが知られるのを強く恐れています。
この曲の中に見える「虚飾に満ちた虚像」の強気さと、
「実像を知られることへの恐怖」の弱気さの同居はこうしたことから来ています。
ただこの曲は「スターとして生きること」をただ素晴らしいものとしては書いていない、
むしろ同時にそれを「紛い物」「見せかけ」「大衆向けの単なるスキル」と切って捨てています。
そうした紛い物の人生に必死になることの悲哀にも満ちているのですよね。
この曲では繰り返し、
no one can see me try
というフレーズが出てきますが、
今回はあえて出てくるたびに異なる訳を与えています。
これ、canとtryの存在がものすごく大きいのですよね。
canとは本質的に言うなら、「潜在的な可能性」を表す言葉です。
主語がno oneなので、「潜在的な可能性が全くない」わけですね。
これを「単にその可能性がゼロ=できない」とも解釈できますし、
「相手にその意思がゼロ=可能性がない」とも解釈できるのです。
このcanの持つ「潜在的な可能性の有無」という幅広さを生かしながら、
毎回訳を変えているというのが今回の一つのポイントになっています。
そしてtryですが、これもまたシンプルであるがゆえに複数の解釈ができます。
最もわかりやすい解釈は「虚像を演じるために努力している」というものです。
でも、この曲には
Trying to look like you don't try
というtryに焦点を当てたフレーズもあり、
「努力していることを隠すための努力」まで示されています。
そうした意味でのtryなども、今回は時に込めながら訳に反映させています。
さて、順を追って訳を見ていきます。
>Charades, pop skill,
>Water hyacinth
>Named by a poet
>Imitation of life
>Like a koi in a frozen pond
>Like a goldfish in a bowl
この部分、曲の意図を踏まえて訳すといきなり辛辣ですよね。
「スターとはいかに虚飾にまみれて飼われた存在か」
ということを、痛烈な言葉でズバズバと突いてきています。
「水栽培のヒヤシンス」だけがやや解釈が難しいですが。
>That's sugarcane that tasted good
>That's cinnamon, that's Hollywood
>Come on, come on, no one can see you try
1行目は直訳すると「それはおいしいサトウキビ」となって、
ここだけ読むと「???」となるんですよね。
でもそれがハリウッドの住人の姿と重ねられ、
「努力する姿なんて誰も見たくなんてないのさ」
と言われることでその意味が一気にクリアになります。
サトウキビは本来頑張ってその体の中に甘さを取り込んでるわけです。
その過程こそが「スターが見せない努力」の部分に当たるわけです。
そして外に見せるのは「すでにしっかり甘さを湛えたサトウキビの姿」だけなのです。
それこそが「努力する姿なんて誰も見えない」ということに繋がるわけですね。
シナモンについても香りを蓄えるまでの過程との関係で読めばいいでしょう。
そしてこの曲のキーフレーズとも言える、
no one can see you tryですが、
これは「どうせ誰も俺達の努力なんて見てないんだ、だから気にするな」とも読めるし、
「どうせあいつら俺達の虚像にしか関心はないんだ」という落胆や絶望とも読めるのですよね。
今回の訳ではその両面が伝わりやすいように多少なりとも工夫してみました。
>You want the greatest thing
>The greatest thing since bread came sliced
>You've got it all, you've got it sized
ここはシンプルに「君は巨大な栄光を手にした」という話ですね。
>Like a Friday fashion show teenager
>Freezing in the corner
>Trying to look like you don't try
それが一気に雰囲気が変わり、
彼女が恐る恐る虚像を演じていることが示されるのです。
その栄光と弱さのコントラストを描き出している場面ですね。
>This sugarcane, this lemonade
>This hurricane, I'm not afraid
>Come on, come on, no one can see me cry
ここが実はかなり重要で、ここだけ主人公が自分自身(=I)になってるのですよね。
要するにマイケル・スタイプ自身の経験から来る言葉と見ていいでしょう。
This sugarcane, this lemonadeは「サトウキビのような立場をずっと演じてきたこと」、
This hurricaneはスターとして生きることで直面する苦しさの比喩でしょう。
そして彼はもうそれを何度も乗り切って怖れることも超えたのです。
だからこの曲はそんなマイケル・スタイプからの助言の言葉でもあるのですね。
◎文法事項の解説
That's sugarcane that tasted good
1つ目のthatは単なる指示代名詞ですが、2つ目のthatは関係代名詞(主格)ですね。
that tasted goodの関係代名詞節が先行詞であるsugarcaneを修飾しています。
Come on, come on, no one can see you try
これcome onの訳がかなり難しいのですよね;
「頑張れ」ではこの曲の趣旨からどこかズレますし、
「さあ来なよ」ぐらいがちょうどいい気もしますが、
主人公がスターであるということを踏まえたうえで訳を決めました。
文法的に重要なのはno one can see you tryのほうで、
これは典型的なSVO+原形不定詞の形ですね。
「OがC(原形不定詞)するのをVする」みたいにとらえます。
The greatest thing since bread came sliced
このthe (最上級) thing since bread came slicedは実は熟語です。
「最も画期的で・・・なもの」というような意味になります。
ただ今回はそう訳すると直前の節と変わり映えが無くなるので、
熟語の背景に沿ってそのまま「パンをスライスする機械ほどに」としました。
もともとの意味は実際にそれですからね。
You've got it all, you've got it sized
文の前半は単なるgot(得る)を用いた第3文型の普通の文です。
むしろ肝は後半で、ここでのgotは使役としての意味で、
SVOCのC=過去分詞、V=getのケースとなっています。
このあたりは高校英文法などで非常に困るところですね。
ここではその訳に沿って「SがOをCの状態にした」とすればいいです。
Trying to look like you don't try
ここのlikeは「~ように」であるのはすぐわかると思いますが、
後に節(S+V+・・・)の形が続いているので、前置詞ではなく接続詞としての用法ですね。
文法的にはこんなところで、特に難しいところはなかったですね。
◎まとめ
英語の歌詞をそのまま読むと非常に抽象性が高いのですが、
今回は意図をはっきり押さえてかなり補完しつつ訳を書いたので、
曲の持っているテーマ性は何とか伝わるのではないかなと思います。
この曲に見られる「スターになることによって背負わされる代償」というテーマは
90年代の洋楽ロックにおける非常に大きなものでもあるので、
今後取り上げる曲の歌詞でも似たテーマのものが多く登場すると思われます。
この曲はその中では比較的とっつきやすい歌詞ではありましたね。
その荒波を超えてきた立場としての視点という側面もありましたからね。
それでは、今後も様々な曲の和訳をわかりやすく紹介していきたいと思います。
サンポー taka :a共同開発 究極の一杯 久留米豚骨
今更ですがサンポー「taka :a共同開発 究極の一杯 久留米豚骨」を食べました!
今更記事にするんか!?(・ω・*)
(*・ω・)だってつい最近やっと食べたから
もうどこにも売ってへんぞ!?(・ω・*)
(*・ω・)第2弾が出たときに参考になるかもしれんやん
えー、この商品はカップ麺ブロガーとして知られるtaka :aさんが
サンポー食品と共同開発した豚骨ラーメン系のカップ麺です!
そしてこれまでの記事であればちゃんと写真を撮るのですが、
例によって今は気が向いたときに記事を書くだけのスタイルなので、
画像についてはtaka :aさんのブログのほうを見てください!(`・ω・´)
以前に比べると画像などがない分だけ記事はさみしいかもしれませんが、
そのかわり自分の得意分野である分析に関してはとことん力を入れています!
むしろ「とことん分析できそうなカップ麺」だけを記事にしてますしね!
内容構成は粉末スープ、かやく、調味油、海苔となっています!
麺についてはサンポーらしい油揚げ麺となっています!
また、麺はやや大盛の仕様となっていますね!
さぁ、前振りなどは置いておいて、本番のスープの解説に行きましょう!
まず調味油を除いた粉末スープ部分についてのみ見ていきます!
一言で言えば、「豚骨臭と骨っぽさをとことんまで突き詰めたスープ」ですね!(●・ω・)
これについては「あぁなるほど、やっぱりな」と思えるものではありましたね!
ガチな豚骨ラーメン好きの人にとって、最近のカップ麺の豚骨には不満があるのですよ!
それはどのメーカーも「クセのないまろやか系豚骨」を指向してしまっていて、
豚骨ラーメンの本当の旨さの核である豚骨臭や骨っぽさはむしろ抑えている、
それゆえ「それらを前面に打ち出した豚骨ラーメンが欲しい」という欲求があるのです!
taka :aさんが今回の共同開発で目指したのもそこだと言っていいでしょう!
「とにかくガチな豚骨ファンでも納得できる、
豚骨臭ムンムン、骨っぽさも感じる豚骨ラーメンを作りたいんだ」
と、そうした狙いというのははっきりと伝わってきましたね!
この点については満点に近い内容だと言っていいでしょう!
とりわけスープだけを飲むと、その豚骨の神髄を感じることができますね!
そして調味油についてですが、これもスープに着目すると非常に優秀です!
おおむねラードがメインで構成されている調味油と言っていいでしょう!
要するにベースの粉末スープで豚骨臭と骨っぽさを演出しながら、
調味油のラードで豚の香りとコクに厚みを持たせているわけですね!
なので、ここも含めてスープだけを見ればかなりの高評価となります!
ここで一つポイントなのが、このスープは変化球的な要素が少ないのです!
カップ麺の豚骨ラーメンって、最近はガーリックを強めに打ち出したり、
マー油を使ったりするなどの変化球を取り入れることが多いですが、
このラーメンは基本のスープの個性をそのまま打ち出す狙いがあるため、
あえてそうした要素は徹底して排除していることが伝わってきますね!
具材はねぎ、背脂加工品、メンマ、海苔となっています!
正直なところ、具材については少なめと言っていいです!
これも狙いは明確で、要は「スープに干渉させたくない」のでしょう!(=゚ω゚)
一般の豚骨系カップ麺ならねぎをどさっと入れてインパクトを出したり、
ごまでアクセントを加えますが、ごまはなくねぎも必要最小限のみ、
でもってごわごわしたタイプのねぎが使わないことで食感も重視する、
とにかく「スープの邪魔をさせない」という狙いが見えてきます!
また海苔についても最初から入れる方式にはなっておらず、
あくまで味変的に途中でちょこっと使うような形になっています!
なので、正直なところ海苔はなくても特に問題なかったのですが、
コストなどの関係から何らかの具材を入れるとなったときに、
味変的に利用することができる海苔が採用されたのでしょう!
そしてこれらの具材の中で最も活躍しているのが背脂加工品です!
これはスープの厚みをグレードアップさせるのに貢献していますね!(*゚ー゚)
けっこう風味もコクがあり、リアルな背脂っぽさもあり、
全体のこってり感を増すうえできちんと役立っていますね!
さぁ、今回どうしても難しくなるのがこの麺なのですよね!
スープだけを純粋に味わうなら、このスープを最大限に生かすのは、
明星のバリカタ麺のような上質ノンフライ麺なのは間違いないのです!
とはいえ、サンポーはそうした麺を持っているわけではないですし、
かといって明星のような大メーカーだと、
こうした豚骨マニアに特化したようなスープは作りたがらないはず、
このようなジレンマとどうしてもぶつかることにはなりますね!
サンポーは豚骨メインの九州のメーカーということもあり、
「豚骨スープに合う油揚げ麺」の開発という点では強みがあります!
とはいえ、それはあくまで「豚骨ラーメンのカップ麺的なおいしさ」であって、
「リアルな豚骨ラーメンのおいしさ」とはどうしてもちょっと違ってしまう、
それゆえこの麺が合わさることで、リアルな豚骨だったスープの印象が
「サンポーらしい豚骨ラーメン」の特徴と中和される感じになります!
そのため、どうしても豚骨臭や骨っぽさも多少はマスクされますし、
調味油のラードの香りも麺の油脂の香りと少なからずバッティングします!
まぁ、カップ麺である以上は仕方ないことではあるのですよね;
とはいえ、そうした影響が出ているのは間違いなく事実ではあります;
スープ単体で見たときの良さは何割かは麺に食われていますからね!
もちろん「サンポーの麺」として見たときは頑張っているのですが!
これはどうしてもカップ麺の麺が与えるほぼ必然的な問題ですからね!
それをクリアする麺はほんと明星などの一部のノンフライ麺だけですし;
トータルとしては間違いなく優秀なカップ麺なのですが、
スープと麺がぶつかってしまう側面があったのは事実で、
だとするとそこをどうクリアするかが大きな課題になります!
スープはスープとしてそこでひたすら上質さを追求したとしても、
そこで生み出した個性が全部麺と合わせたときに生きるわけではない、
そうすると「麺との相性を考えたアレンジ」も必要になってきます!
ここで自分が一つ感じたのが、調味油の方向性なのですよね!
たとえば他社の商品ですが、ハウスのうまかっちゃんなどは、
典型的な油揚げ麺ながら調味油が強烈な個性を持っていて、
それによって「油揚げ麺ながらいい臭さ」の演出に成功しています!
なので、現在の調味油にうまかっちゃんのような油揚げ麺と合わせても
香りが引き立つような要素を加えるなどのアレンジもアリかと思います!
麺と合わせる以上、どうしても油揚げ麺のカップ麺になる以上、
そのスタイルの中でスープの個性をいかに際立たせるかは大事で、
そこに着目すると調味油などのブラッシュアップはまだ可能だと思います!
自分としてはこの商品はブラッシュアップや仕様の変更などをしつつ、
第2弾を作るのも十分アリなように思っているのですよね!
「これで100%の完成形だ」ということはまだないように思うのです!
今回の商品では変化球的な要素は完全に排除していましたが、
あえて後半に入れることを推奨した紅生姜などはどうなのか、
こういうアレンジも第2弾を考えるうえではアリな気がしますし!
また今回は麺が大盛仕様でしたが、麺を60~70gに抑えたうえで、
その浮いたコストをさらにスープと調味油に注ぎ込むとか、
「究極」を目指すならまだまだやれる余地はあるように思います!
自分としては粉末スープが目指した方向性は100%正しかったと思います!
このコンセプトについては第2弾以降も微調整はあるとしても、
ブラせてしまうことなく、貫いてほしいと思いますね!
一方で「カップ麺としてどう味を引き立てるか」という点から見ると、
まだまだいろいろ改良の余地があるのではないかと思いましたね!
どうも今回は「スープだけを単体で突き詰めた」感がありましたので!
でも間違いなく面白い豚骨ラーメンではありましたね!(゚x/)モシーリ
今更記事にするんか!?(・ω・*)
(*・ω・)だってつい最近やっと食べたから
もうどこにも売ってへんぞ!?(・ω・*)
(*・ω・)第2弾が出たときに参考になるかもしれんやん
えー、この商品はカップ麺ブロガーとして知られるtaka :aさんが
サンポー食品と共同開発した豚骨ラーメン系のカップ麺です!
そしてこれまでの記事であればちゃんと写真を撮るのですが、
例によって今は気が向いたときに記事を書くだけのスタイルなので、
画像についてはtaka :aさんのブログのほうを見てください!(`・ω・´)
以前に比べると画像などがない分だけ記事はさみしいかもしれませんが、
そのかわり自分の得意分野である分析に関してはとことん力を入れています!
むしろ「とことん分析できそうなカップ麺」だけを記事にしてますしね!
◎構成
内容構成は粉末スープ、かやく、調味油、海苔となっています!
麺についてはサンポーらしい油揚げ麺となっています!
また、麺はやや大盛の仕様となっていますね!
◎スープ
さぁ、前振りなどは置いておいて、本番のスープの解説に行きましょう!
まず調味油を除いた粉末スープ部分についてのみ見ていきます!
一言で言えば、「豚骨臭と骨っぽさをとことんまで突き詰めたスープ」ですね!(●・ω・)
これについては「あぁなるほど、やっぱりな」と思えるものではありましたね!
ガチな豚骨ラーメン好きの人にとって、最近のカップ麺の豚骨には不満があるのですよ!
それはどのメーカーも「クセのないまろやか系豚骨」を指向してしまっていて、
豚骨ラーメンの本当の旨さの核である豚骨臭や骨っぽさはむしろ抑えている、
それゆえ「それらを前面に打ち出した豚骨ラーメンが欲しい」という欲求があるのです!
taka :aさんが今回の共同開発で目指したのもそこだと言っていいでしょう!
「とにかくガチな豚骨ファンでも納得できる、
豚骨臭ムンムン、骨っぽさも感じる豚骨ラーメンを作りたいんだ」
と、そうした狙いというのははっきりと伝わってきましたね!
この点については満点に近い内容だと言っていいでしょう!
とりわけスープだけを飲むと、その豚骨の神髄を感じることができますね!
そして調味油についてですが、これもスープに着目すると非常に優秀です!
おおむねラードがメインで構成されている調味油と言っていいでしょう!
要するにベースの粉末スープで豚骨臭と骨っぽさを演出しながら、
調味油のラードで豚の香りとコクに厚みを持たせているわけですね!
なので、ここも含めてスープだけを見ればかなりの高評価となります!
ここで一つポイントなのが、このスープは変化球的な要素が少ないのです!
カップ麺の豚骨ラーメンって、最近はガーリックを強めに打ち出したり、
マー油を使ったりするなどの変化球を取り入れることが多いですが、
このラーメンは基本のスープの個性をそのまま打ち出す狙いがあるため、
あえてそうした要素は徹底して排除していることが伝わってきますね!
◎具材
具材はねぎ、背脂加工品、メンマ、海苔となっています!
正直なところ、具材については少なめと言っていいです!
これも狙いは明確で、要は「スープに干渉させたくない」のでしょう!(=゚ω゚)
一般の豚骨系カップ麺ならねぎをどさっと入れてインパクトを出したり、
ごまでアクセントを加えますが、ごまはなくねぎも必要最小限のみ、
でもってごわごわしたタイプのねぎが使わないことで食感も重視する、
とにかく「スープの邪魔をさせない」という狙いが見えてきます!
また海苔についても最初から入れる方式にはなっておらず、
あくまで味変的に途中でちょこっと使うような形になっています!
なので、正直なところ海苔はなくても特に問題なかったのですが、
コストなどの関係から何らかの具材を入れるとなったときに、
味変的に利用することができる海苔が採用されたのでしょう!
そしてこれらの具材の中で最も活躍しているのが背脂加工品です!
これはスープの厚みをグレードアップさせるのに貢献していますね!(*゚ー゚)
けっこう風味もコクがあり、リアルな背脂っぽさもあり、
全体のこってり感を増すうえできちんと役立っていますね!
◎麺
さぁ、今回どうしても難しくなるのがこの麺なのですよね!
スープだけを純粋に味わうなら、このスープを最大限に生かすのは、
明星のバリカタ麺のような上質ノンフライ麺なのは間違いないのです!
とはいえ、サンポーはそうした麺を持っているわけではないですし、
かといって明星のような大メーカーだと、
こうした豚骨マニアに特化したようなスープは作りたがらないはず、
このようなジレンマとどうしてもぶつかることにはなりますね!
サンポーは豚骨メインの九州のメーカーということもあり、
「豚骨スープに合う油揚げ麺」の開発という点では強みがあります!
とはいえ、それはあくまで「豚骨ラーメンのカップ麺的なおいしさ」であって、
「リアルな豚骨ラーメンのおいしさ」とはどうしてもちょっと違ってしまう、
それゆえこの麺が合わさることで、リアルな豚骨だったスープの印象が
「サンポーらしい豚骨ラーメン」の特徴と中和される感じになります!
そのため、どうしても豚骨臭や骨っぽさも多少はマスクされますし、
調味油のラードの香りも麺の油脂の香りと少なからずバッティングします!
まぁ、カップ麺である以上は仕方ないことではあるのですよね;
とはいえ、そうした影響が出ているのは間違いなく事実ではあります;
スープ単体で見たときの良さは何割かは麺に食われていますからね!
もちろん「サンポーの麺」として見たときは頑張っているのですが!
これはどうしてもカップ麺の麺が与えるほぼ必然的な問題ですからね!
それをクリアする麺はほんと明星などの一部のノンフライ麺だけですし;
◎さらなる考察
トータルとしては間違いなく優秀なカップ麺なのですが、
スープと麺がぶつかってしまう側面があったのは事実で、
だとするとそこをどうクリアするかが大きな課題になります!
スープはスープとしてそこでひたすら上質さを追求したとしても、
そこで生み出した個性が全部麺と合わせたときに生きるわけではない、
そうすると「麺との相性を考えたアレンジ」も必要になってきます!
ここで自分が一つ感じたのが、調味油の方向性なのですよね!
たとえば他社の商品ですが、ハウスのうまかっちゃんなどは、
典型的な油揚げ麺ながら調味油が強烈な個性を持っていて、
それによって「油揚げ麺ながらいい臭さ」の演出に成功しています!
なので、現在の調味油にうまかっちゃんのような油揚げ麺と合わせても
香りが引き立つような要素を加えるなどのアレンジもアリかと思います!
麺と合わせる以上、どうしても油揚げ麺のカップ麺になる以上、
そのスタイルの中でスープの個性をいかに際立たせるかは大事で、
そこに着目すると調味油などのブラッシュアップはまだ可能だと思います!
自分としてはこの商品はブラッシュアップや仕様の変更などをしつつ、
第2弾を作るのも十分アリなように思っているのですよね!
「これで100%の完成形だ」ということはまだないように思うのです!
今回の商品では変化球的な要素は完全に排除していましたが、
あえて後半に入れることを推奨した紅生姜などはどうなのか、
こういうアレンジも第2弾を考えるうえではアリな気がしますし!
また今回は麺が大盛仕様でしたが、麺を60~70gに抑えたうえで、
その浮いたコストをさらにスープと調味油に注ぎ込むとか、
「究極」を目指すならまだまだやれる余地はあるように思います!
◎まとめ
自分としては粉末スープが目指した方向性は100%正しかったと思います!
このコンセプトについては第2弾以降も微調整はあるとしても、
ブラせてしまうことなく、貫いてほしいと思いますね!
一方で「カップ麺としてどう味を引き立てるか」という点から見ると、
まだまだいろいろ改良の余地があるのではないかと思いましたね!
どうも今回は「スープだけを単体で突き詰めた」感がありましたので!
でも間違いなく面白い豚骨ラーメンではありましたね!(゚x/)モシーリ
| ホーム |